イラストレーターになるには何が必要?現役作家が語る必要なもの4つ
趣味でイラストを描いてきたけど、やっぱりプロを目指したい!
本業は他に持ちつつ、副業としてイラストを仕事にしたい!
そんな思いを持つ方も多いですよね。
今回は、フリーランスとしてイラストレーターをしている筆者が
「まず初めに、プロとしてやっていくならこれが必要ではないか」
と思うものをご紹介します。
イラストレーターになるのに必要なもの4つを紹介!
1.インターネット上に、作品をまとめて発表できる場所を作ろう
おそらくイラストレーターを目指す多くの人が
「SNS」はやっているのではないかと思います。
イラストを依頼してくる方は、
「あなたがどんな絵を描けるのか・これまでどんな絵を描いてきたか」
をチェックしたい方がほとんどですので、
SNS以外の「作品をまとめて発表できる場所」が必要になります。
それが「ポートフォリオ(サイト)」ですね。
昔は紙のポートフォリオを作って出版社や企業に送ったりしたものですが、
最近は「メールでポートフォリオサイトのURLを送る」
営業方法の方が主流のようですし、わたしもそちらの方がご依頼をいただきやすいです。
SNSは「仕事を手に入れる窓口」としては向いていますが、
ポートフォリオにはあまり向いていません。
Instagramなどは自分のイラスト作品だけをアップして
ポートフォリオ代わりにもできますし、
「インスタで充分」というディレクターさんもいるのですが……
みんながそうとは限らないので。
また、「ポートフォリオサイトがある」というのは
信頼してもらうための要素にもなります。
初心者にもおすすめ! ポートフォリオサイト作成サービス
foriio
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イチからポートフォリオサイトを作るのはとても大変ですが、
最近は簡単にポートフォリオを作れる「foriio」というサービスがあります。しかも無料で使えます!
ペライチ
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また、「ペライチ」のように簡単にホームページを作れるサービスもあります。
その他にも便利な無料サービスは沢山ありますので、ぜひご自分に合ったポートフォリオサイト作成ツールを探してみてくださいね。
2.ちゃんとしたメールアドレスを取得しよう
イラストレーターの仕事には、「個人案件」と「企業案件」があります。
個人案件とは、いわゆる一般の人からの案件や個人事業主からの案件のことです。
企業案件はその名の通り、企業から依頼される案件です。
もしあなたが企業案件を受けるタイプのイラストレーターを目指すのであれば、ちゃんとした独自ドメインのメールアドレス(例:contact@manga-lesson.com)を持っていた方がいいでしょう。
スマートフォンの普及で、最近のアマチュアイラストレーターさんは「フリーメールアドレス」または「携帯会社のメールアドレス」しか持っていない方が多いな、という印象です。
あなたが「個人案件しか受けない」タイプのイラストレーターを目指すのであれば、それでもいいと思います。
Gmailアドレスなどはプロの方も使っていたりするので、
フリーメールアドレスは絶対よくない、という訳ではないですし……。
携帯アドレスは受信拒否設定に注意しよう
ただ携帯メールアドレスは、セキュリティの強化で「パソコンから送られるメールアドレス」を勝手に受信拒否していることが非常に多いのです。
(自分はそんな設定していないから大丈夫!という人も、自動で勝手に設定されています)
企業はほとんどパソコンのメールアドレスで連絡してくるので、「そもそも連絡が取れない(メールが受信できない)」という大惨事が起きたりします。
パソコンのアドレスしかない場合もトラブルが起きることも
パソコンのメールアドレスだけだと
「携帯メールアドレスで送られる個人案件」の方と連絡が取れず、苦労することもあります。
わたしは自分のメールアドレスを指定受信登録するよう案内を出したり、
ビジネス用LINEアカウントを開設することで
個人案件の連絡トラブルを回避するようにしています。
(それでも連絡が通じない場合は、もうあきらめます。ご縁がなかったと思って……)
自分のメールアドレスをそのまま公開するのに抵抗がある方は、
「転送用メールアドレス」を取得したり、「お問合せメールフォーム」を用意するのがいいでしょう。
SNSのDMでも企業案件はとれるけど……
メールアドレスなんてなくても、SNSのDM(ダイレクトメッセージ)からイラスト企業案件がくることはあります。
ただ、自分の経験と周囲の話からの主観にはなりますが、DMでしか連絡できない企業はトラブルが多い印象があります。
DMで連絡した後にメールアドレスの交換、とかがあれば別ですが……そもそも仕事にならなかったり、仕事になっても料金の支払いでトラブルがあったり……。
もちろん、ちゃんとしたご依頼主様もいらっしゃいますので、一概に判断できませんが一つの意見として参考になれば幸いです。
3.自信(あるいは度胸)を持とう
正直言ってわたしはこれが一番大事だと思っていますが、
ある程度の自信がないとプロのイラストレーターとして
やっていくのはかなりつらいです。
なぜかというと、自信がないと「今の自分じゃ、まだまだ……」と思って営業や売り込み活動ができないし、
「自分のイラストにそんな高額な料金つけられない……」
といって安い金額しかつけられなかったり、悪い依頼主に安く買い叩かれたりするからです。
安い金額しかつけられないのがもっとも困ることで、
そのせいで生活に必要な収入が得られなかったり、逆に安い案件を大量にやりすぎて体を壊したりします。(そして医療費で出て行くので、せっかく入ってきた収入がパアに)
本業が別にあり、その本業で生活が安定しているなら、
自信がなくて安い金額しかつけられなくてもいいと思うんですけどね……。
自信が持てないなら、度胸や好奇心を大事に
とはいえ、わたしも最初の数年は自信なんてまったくなかったし、「生活が立ちいかなくなる収入」だったことも「働きすぎて体を壊す」こともありました。
なので、そういう失敗をすることも必要なのかな、とも思います。
ただわたしは、自信はないけど「何でもやってやる!」という物怖じしない度胸はありました。
そのおかげで今もイラストの仕事を続けられている気がします。
なので自信がないなら、度胸や好奇心を大事にしてほしいなと思います。経験を積んでいけば、自然と手に入る自信もありますからね。
4.必要な情報を的確に手に入れる検索力を身に付けよう
プロのイラストレーターとしてやっていくのに知識や情報は必要ですが、
何でもかんでも抱えていればいいというものではありません。
「自分に必要な情報だけを的確に手に入れる検索力」を養って欲しいです。
検索力を磨くには、とにかく日頃から気になったことを検索するしかありません。
「検索ワードの打ち方」にもコツがあります。
一つ二つの検索ワードでは一発でいい情報にたどり着けなくても、
三つ以上の詳しい検索ワードで「自分の求めているもの」に
すぐたどり着けることは多々あります。
また、複数の情報が出てきた時に
「これはいま自分が必要としている情報じゃないな」
とすぐ見切りをつけられる能力も大事ですね。
自分にとって有益な情報をくれる存在とつながる
どのサイトを見ていれば、誰とつながっていれば、自分にとって有益な情報が得られるかを把握するのも重要です。
SNSでプロのイラストレーターさんをフォローしていますか?素敵なイラストを流してくれるイラストレーターさんだけでなく、「自分にとって有益な情報を流してくれる人」もフォローしてみましょう。
「〇〇でないとプロになれない」という思い込みは捨てよう
わたしに相談してくる方の中には
- 「画力や技術がないとプロになれませんよね?」
- 「背景が描けないとプロになれませんよね?」
とたずねてくる方が非常に多いのですが、
まずは「〇〇でないとプロになれない」という思い込みは捨てましょう。
画力も技術もやっている内に後からついてきますし、しかも世の中にはさまざまなタイプのイラストレーターさんがいます。
「ヘタウマ」や「ゆるさ」を魅力にしている人は、まるで写真のような絵を描く画力がなくてもプロになれています。
綿密な背景を描かずとも活躍している方もよく見ます。
「こんな自分じゃイラストレーターになれないかも」
という否定的な思い込みを、とにかく捨てること。
必要なものを用意するのはその後です。
フリーランス9年目のイラストレーター、巴(ともえ)がお送りしました。
ごきげんよう、さようなら。