絵が描けないスランプは解消できる!おすすめの対策で予防・改善しよう
絵が描きたいのに、
- 「何を描けばいいかわからなくなってしまった」
- 「何も思い浮かばない」
- 「描いてもつまらない絵しか描けない」
そんな“スランプ”に陥ったことが、絵描きなら誰でも一度はあるのではないでしょうか。
絵が描けないスランプは焦りなどの精神的な原因で起こることが多いため、
ぼーっとすることや、散歩をするなど、紹介するおすすめの方法で解消へと近づけます。
絵が描けないと悩んでいる方は、改善するきっかけになりますので、ぜひ参考にしてスランプを脱出しましょう。
絵が描けない!おすすめの4つの対策とは
まずは寝る or ぼーっとできる時間を作ろう
ふざけているように聞こえるかもしれませんが、
スランプが起きるのはほとんどの場合「焦り」などの
精神的な問題が原因で起こっています。
自分の中から延々と湧きでてくる焦りを鎮めるために、
まずは「寝る」あるいは「ぼーっとする時間」を作ってみましょう。
マンガの神様・手塚治虫先生の影響なのかもしれませんが、
「寝ない方がいい作品を作れる」
と思い込んでいるクリエイターが非常に多いです。
確かに寝不足から来るハイ状態で一時的に筆が進むことはありますが、長続きしません。
長くクリエイター人生を続けていきたいなら寝た方がいいのです。
自分にあった睡眠時間を見つけよう
ただし「自分に合った睡眠時間」は人それぞれ違うので、
まずは自分に合う長さを見つける必要があります。
“ショートスリーパー”という言葉があるように、
短い睡眠時間の方が気持ちよく活動できる人もいますよね。
たとえば8時間しっかり寝ているのに調子が出ない人は、寝すぎなのかもしれません。
逆に「短い睡眠時間で調子が出ない」という人は、
もう少し長く寝られるよう時間を調整してみましょう。
不眠症でどうしても寝られないという方、睡眠時間を調整しても効果がない方は、
「入眠時や就寝中も焦りにとらわれている」可能性があります。
その場合は日中に「ぼーっとする時間」を作ってみてください。
窓から空や景色を眺めてみる、
落ち着けるタイプの好きな音楽をかけたり、
いい匂いのお香を焚いたりして横になってみる……など。
日頃あくせく動いていていつも「何かしなきゃ」という強迫観念にとらわれている人は、
1日〜数日にたった数分「ぼーっとする時間」を作るだけで変化が出てくるはずです。
わたし自身も、泳ぐのをやめたら死ぬマグロのように生きていましたが、
「ぼーっとする時間」を意識的に作ることでかなり改善されてきました。
自分の不安や焦りをすべて書き出そう
歌人・寺山修司が
「どんな鳥だって想像力より高く飛ぶことはできないだろう」
といったように、人間の脳は無限大の想像力を持っています。
つまり、不安や焦りも“脳の中だけ”にとどめておくと、
どんどん無限大にふくらんでいく、ということです。
なので、自分の中にある不安や焦りをすべて現実の世界に書き出しましょう。
脳の中でぐるぐるぐるぐる永遠に渦巻きつづけているような
不安や焦りも、紙に書き出すとわずか10行以内で終わることもあります。
ただ、紙に書き出したものをそのまま置いていると
後で読んだ時にその気持ちがぶり返したりしますので、
おすすめの処理法もお伝えしますね。
特別なビンや箱を用意し、その中に折りたたんで入れる(二度と見ない)
“この問題は解決してはいないが、自分の手からは離れた”
と意識するために行うことです。
参考までに、わたし自身はこのビンを「自分用の小さな神棚」に置いています。
本当に神頼みをしている訳ではないのですが、まるで“神様にまかせた”ような
心持ちで問題を手放すことは大事です。
ビリビリにやぶって捨てる
自分の近くにモヤモヤしたものが残っているのはイヤだ、という方は捨てましょう。
普通に捨ててもいいのですが、ビリビリにやぶった方がスッキリします。
音楽を聞かずに散歩へ出よう
自分の体を充分に休ませ、焦りや不安と向き合うことができたら、
次は創造性を高めていきましょう。
自分の中からわきでる「創造性」が枯れているので、
何も思い浮かばなくなるのです。
創造性を高めるのに効果的な方法のひとつは、“細部に注目する”ことです。
お笑い芸人の志村けんさんが、後輩芸人に
「お前たちさ、恋をしろよ」
「恋をすると道に咲いてる花が見えるようになる」
と言ったエピソードがあります。
この「道に咲く花を見る」というのが、“細部に注目する”ということなんですね。
恋をすると手っ取り早く細部に注目することができるようになり、
創造性が高まります。志村さんが沢山のお笑いネタを生み出せたのも、
恋をして細部に注目し、いつも創造性を高めていたからでしょう。
確かに恋は手っ取り早い方法ですが、
なかなか相手がいないという方は意識することで同じ状況を生み出せます。
景色の細部に注目し創造力をアップしよう!
そこで、「音楽を聴かずに散歩に出る」のです。
よく音楽を聴きながら散歩に出るという方がいますが、
そうすると「音楽の世界」に入り込んでしまうので、
目の前にある景色の“細部に注目する”ことができません。
環境音を聞きながら、目の前の景色に注目して歩いてみましょう。
田舎道でも都会の道でも関係なく、
細部に注目することで創造性を高めることができます。
道端や人の家の花壇に咲く花、面白い形の木、道ゆく人々、
飛んでいく鳥、看板のデザイン……
あらゆる「何気ない風景」が、あなたの創造力を高めてくれます。
長く歩くのもいいですし、たった5分の散歩でも効果は出ます。
暑い時期は熱中症などに注意して行ってください。
「絵を描く」以外の創造性を高めることをする
わたしのクリエイター人生を変えた
「ずっとやりたかったことを、やりなさい。(The Artist’s Way)」という本があるのですが、
先ほどの“細部に注目する”もその本からヒントを得たことです。
そして同じく、その本で紹介されていた“創造性を高める方法”で
実際にやってみて効果的だったことをお伝えします。
本に書かれていた以外のアクションも載せておきますので、
もし「自分にもできそう」と思うことがあればやってみてください。
創造性を高める方法の一覧
- 裁縫をする(服のボタンをつけ直す、フェルトのマスコットを作る、セーターの穴をかがる、等)
- 料理をする(すでに毎日料理が習慣になっている人は、「今まで作ったことのないメニュー」を作ってみましょう)
- お菓子を作る(子どもでも作れるようなお菓子が望ましいです)
- 子どものころ好きだった映画やアニメを観る
- 植物の世話をする(土を触る)
- 歌を歌う、踊る(できれば一人で)
「なんだ、ただ気分転換をしろってことか」と
お思いの方もいるかもしれませんが、
ここで重要なのは“気分転換”ではなく“童心に帰ること”です。
多くの子どもは、遊びの中で「斬新なアイデア」を生み出します。
自分の子ども時代や、または身近な子どもを見ていて
「よくそんなアイデアが思いついたな」と感心することはありませんか?
スランプに陥るのはその「アイデア力」に欠けているからです。
大人になればなるほど、平凡でありきたりで独創性のないアイデアしか生まれません。
だから“童心に帰る”のです。
なので、童心に帰れないような気分転換に意味はありません。
何をするのも自由ですが、“童心に帰れるかどうか?”を重要視してください。
スランプの時は心身のケアをしっかりと
スランプに陥っている時、無理に絵を描こうとしても
心身の調子が悪くなっていく一方です。
また、そういう時に他のイラストレーターの作品を見たり、
勉強のためにメイキング動画を見ていても
「なぜこの人のようにできないんだ」と比較して落ち込むだけです。
そういう時はとにかく、心身のケアをしっかりとしましょう。
誰かに慰めてもらうのもいいのですが、意外と孤独の中でじっくりと自分の傷を癒した方が、回復が早まることもあります。
あなたに合った心身のケア方法を見つけてください。
フリーランス9年目のイラストレーター、巴(ともえ)がお送りしました。
ごきげんよう、さようなら。
引用:
(1)寺山修司. ロング・グッドバイ: 寺山修司詩歌選. 講談社, 2002.
(2)5GAP久保田氏のTwitter. https://twitter.com/kubota5gap/status/1245686721179607040, (参照 2020-09-07).